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Inagaki Design Works News

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熊本に行ってきました 3

車中泊を終えた翌日は
家具会社を営むSさんのご自宅がある西原村に行くことにしていました。

SさんとWさんは昔からの知り合いで
私たちが福岡で集めた水などを送った相手がSさんでした。
Wさんも荷物を運んだ日以来行っていなかったそうなので、
私と共にSさんのご自宅に一緒に行くことになりました。

Sさん宅行く前に、
熊本市内で家具工房を開いているIさんの家具工房にも2人で行くことにしました。
Iさんの作品は伝統工芸館にも展示されていて、お会いするのは久しぶりになります。

工房に着くとIさんは、私達を快く出迎えてくれました。
地震の影響で立てかけてあった材料などが全て倒れてしまって
最近になってやっと片付けが終わったと言われていました。

木工機械や商品の破損などは運良く免れたそうで、
納品前の商品なども見せていただけました。
滞在中も余震が続いていましたが、Iさんは
「小さな地震はもう気にしなくなった」と笑っていましたのが印象的でした。

Iさんの工房を後にした私たちは、Sさんの自宅のある西原村に向かいました。
途中に地震の震源地でもある益城町を通過するのですが
天気が良かったせいもありますが、災害が本当にあったのかと思うくらい
のどかで、美しい田舎の風景の中を車を走らせて行きました。

ただ、美しい風景の中の所々にある、
日頃見ないような不自然に壊れた建物を目にする度に
やはりここは大地震が起こったところなのだと再認識させられました。

益城町を抜けるとSさんのご自宅にはすぐに到着しました。
Sさんのご自宅は広い西原村の中でもかなり熊本市よりに位置していて
美しい風景を望む緩やかな斜面に建っていました。

お宅では、Sさん、Sさんのお母様、Sさんのご友人がいらっしゃって
こちらでも暖かく迎えていただけました。
Wさんと私を加えた5人でお茶をいただきながらいろいろな話をしました。

話し込んでいるうちに昼食の時間になってしまいましたので
みんなで近くのカレー屋さんに行くことにしました。
このカレー屋さんは、インド人の方々が働かれていて、
地震当時も慣れない日本語での非難生活に大変苦労をしたそうです。
地震で観光客が減ってしまっている状況ですので
こちらの食堂でみんなで食事をすることも災害復興援助だという事で
みんなで食事をすることにしました。

この日は私たち以外にも作業服を着た復興関連の人たちなどでとても賑わっていました。
私とWさんは特大のナンにカレーが2種類、そしてなぜかご飯もついて(笑)
ドリンクにラッシーが付いたランチセットを注文しました。
本格的なインドカレーの味でとてもおいしく、みんなでたのしく食事をいただきました。


食事の後にSさんが車で、他の西原村の様子を見に連れて行ってくださいました。
西原村には古い民家も多く、断層近くの家々はかなりひどい状況で
胸が締め付けられる思いで車の中からその様子を見ていました。


この後は福岡の家具工場での用事がありましたので
それから少ししてから岐路についたのですが
今回、実際に熊本市や西原村を訪れてみて、元の日常生活に戻るまでは
まだまだ時間がかかることを痛感しました。

東日本大震災の時もそうですが
やはり実際に現地に行って、そこに住む方々から話を伺ってみないと
本当の大変さはなかなか理解できないのだなぁと思いました。
もちろん私もたった1泊2日でしたので、本当の理解には程遠いのですし
心の中の苦しさやつらさはきっと理解できないのだと思います。
ただその方々の気持ちに少しでも寄り添う事が出来ればと思いました。


今回の訪問に際し、機会を与えていただいたり、快く受け入れていただいた皆様、
大変お世話になりました。
これからも微力ですが、何かしらのお手伝いをしていこうと思います。

稲垣 巌

               西原村のカレー屋さん アソパラウ
熊本に行ってきました 3_f0271898_2072780.jpg

by inagakidesignwork | 2016-05-26 08:57 | お客様 | Comments(0)